シュテラは要塞の町だ。15世紀のトルコのバルカン進出より、一部のクロアチア人がヴェネチア領内の海岸線に逃れてきたのが起源だ。スプリットからトロギルにかけての海岸沿いにその出自に応じて要塞を築き、一時はその数は20を数えたといわれる。
　現在、カシュテル・シュタフィリッチ(Kaštel Štafilić)、カシュテル・ノヴィ(Kaštel Novi)、カシュテル・スターリ(Kaštel Stari)、カシュテル・ルクシッチ(Kaštel Lukšić)、カシュテル・カンベロヴァッツ(Kaštel Kambelovac)、カシュテル・ゴミリツァ(Kaštel Gomilica)、カシュテル・スチュラッツ(Kaštel Sućurac)の７つを残すのみである。これらが統合して一つの町となっている。
　中でも特徴的なのが、海上の岩礁の上に、ベネディクト会修道士によって建設されたカシュテル・ゴミリツァ【写真】だ。橋を渡り、見張り塔の下をくぐって居住地の中に入ることが出来る。