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絵に描いたようなエーゲ海の港町
Mýkonos
Μύκονος
ミコノス
(ミコノス島 −ギリシア)♦♦
Centro
Storico

完璧なエーゲ海リゾートの風景

句の付けようのないリゾート、と言っても過言ではないと思う。
 ミコノスは、典型的なエーゲ海のリゾートだ。何しろエーゲ海のリゾートとしての要素を完璧に備えているのだから、数え切れないほどある町のなかでも、間違いなくトップクラスに入るだろう。
 小さな島と違って交通や宿泊は便利だ。夏のピーク時はかなり早い予約が必須となるがアテネ空港から直行便でわずか40分(または高速船2時間)というアクセスのよさ、完備した宿泊施設は、申し分ない。
 一番長い部分で10kmあまりの島で、唯一の町らしい町がこのミコノスだ。現地では、単にホーラ(コーラ)などと呼ばれる。島の中心となる町を指す言葉だ。

アラブのメディナのように入り組んだ狭い路地

 ビーチ三昧なら小さな村のほうが良いだろうが、観光をかねて訪れるなら、なるべく町内の宿を手配したい。町の雑踏から数分も歩けば、十分静かな環境だ。
 ミコノスの町は美しい。どこから見ても一枚の絵を切り取ったような光景の連続だ。山から眺めても、海から眺めても、また町の中を歩いても、素晴らしいショットが連続する。基本要素は、海と空の青、建物に塗りたくられた石灰の白、その白壁を飾る強い色彩の扉・窓枠・花の色、強い太陽の陽射し、迷路のような路地、草も疎らな白っぽい土。これらが組み合わさって、何万通りもの絵画を作り出している。

カト・ミリ(上の風車)と港の風景

の上に、最初に登ってみると良い。地図はいらない。高いビルはなく見通しが利くので、ちょうど公園の中を散策するかのように、好きな方角に歩いていくだけである。
 町のランドマークは2つの風車群だ。山の上の方がアノ・ミリ(上の風車)、港近くの小高いところにあるのがカト・ミリ(下の風車)だ。どちらも現役ではないが、入り組んだ町の散策にはとって、ありがたいシンボルだ。
 アノ・ミリでの風景も十分に絶景であるが、さらに港を前方に見て右手の方向に回り込むと、絵葉書やカレンダーで定番の、ミコノスの町や港、カト・ミリ(下の風車)を眼下にし、エーゲ海をバックにデロス島まで広がる、言葉にできないほど美しい風景が一面に広がる。

狭い迷路のような通りには、ショップやカフェがならぶ

 町内は、迷路のような路地が網の目のように広がっている。その様子はアラブのメディナと全く同じだ。土産物屋で詳しい地図が売っているが、道があまりにも入り組んでいるため複雑すぎて役に立たない。
 車の通れない狭い路地は、すべての建物の壁が石灰で真っ白に塗られ、道までもが石の継ぎ目に沿って網目状に白く塗られている。日向にいると、まるで雪原に立っているかと思うほど眩しい。
 キクラデス諸島の典型的な様式である、外階段で2階に入る構造の家々、所々にあるトンネル状の抜け道、ドア、窓枠、手すりなど、僅かな木造部分は、青、赤、緑などカラフルな色彩で彩られている。ブーゲンビリアやゼラニウムの花が、それに彩りを添える。

舗道まで白く塗られている

 路地の中でも、商店が多い賑やかなところでは、レストラン、カフェ、ファッション、アクセサリー、みやげ物などの店が連なり、リゾート客が肩を触れ合うように行き来している。
 島に住み着いたアーティストが出している店も多く、センスのよさは都会と変わらず、直接購入なのでとても安く手に入る。自分の部屋に潤いを与えるちょっとした美術品やアクセサリーを探して、そんな店を見て回るだけでも楽しい。
 迷路のような町がどうしてできたのかは分からないが、強い風を防ぐためとも、海賊から逃れるためとも言われている。風車があることからも分かるように、実際天気の良い日でも風が強い。またこの町を、海賊たちが根城にしていたのも事実である。
 何度も偶然同じ所を通るのに、その場所に行こうとすると二度と行けない、そんな不思議な経験を何回もした。
 この迷路は約300メートル四方のエリアなので、意識して一つの方向に進んでいけば、必ず抜けることができるので心配はいらない。

港のスター、ペリカンのペドロ

の周囲は広いプロムナードになっていて、カフェやタヴェルナが途切れることなく並んでいる。夏の夜には、回りの小さな村のリゾート客も集まってきて、それが粗方埋まってしまう。
 ここにはペドロというペリカンが住んでいる。港のマスコットとして愛想を振り撒いている。猟師がつってきた魚を心待ちに、朝から晩までうろうろしているので、きっと遭えるだろう。

小ヴェネチアと呼ばれるアレフカンドラ地区

 防波堤とカト・ミリの風車の丘との間の一角は、小ヴェネチアと呼ばれている。中世のミコノス島は、ヴェネチア共和国に属した時期が長かったが、ヴェネチア人たちが故郷を思い出してそう呼んだのだろうか、水際に直接入口を持つ家々が並んでいる様は、白く塗られた家であるが確かにヴェネチアを髣髴とさせる。
 夏の暑い日中は、殆どのリゾート客はビーチに移動する。店はシャッターを下ろし、町はもぬけの殻になる。町から少し歩いた岩場で泳ぐことができるが、バスや小船に乗って綺麗なビーチへ行くのがポピュラーだ。
 また遺跡の島、デロス島の見学ツアーにも、ぜひ参加しておきたい。

海岸のタヴェルナに明かりが灯る

 その一つに席を取ると、一日を海と太陽のもとで過ごした開放感からか一段と賑やかなゲストたちの声に包まれる。
 おいしいギリシア料理のあとは、並みの音が聞こえる静かなカフェで過ごすか、白熱灯に照らされた個性的なショップのディスプレイが並ぶ、迷路のような路地に再び入っていくか、悩ましい選択が待っている。

 夜8時を過ぎると夏の太陽も消え去り、町は賑わいを取り戻す。
 広場や道を埋め尽くすように、膨大な数のタヴェルナのテーブルが並べられている。

夜まで続く賑わい