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ヴェネチアが建設しトルコの元で発展した港湾・文教都市
Réthymno
Ρέθυμνο
レシムノ
(クレタ島 −ギリシア)♦

湾都市の中でも、レシムノは観光客の少ない落ち着いたクレタ島の県都だ。
 紀元前から小さな町を形成していたことは疑いないが、都市を築き上げたのは、島を支配したヴェネチアが、百数十キロ離れた首都ハニアとイラクリオの間に、ワインなど農産物を積み出す拠点を必要としたからだった。
 新しい都市には、16世紀に東地中海初の大学が設けられ、現在もクレタ大学の拠点が置かれている。
 トルコの脅威が増すのを受け、現在でもカストロと呼ばれ威容を呈する強固な砦を建築したが、けっきょく17世紀にトルコの軍門に下った。
 トルコ時代にも町はその地位を保ったため、旧市街にはベネチアとトルコとが共存する独特な空気を帯びるようになった。
 町一番の主な見所は、長い部分で400メートルにもなる大要塞カステロだ。海に張り出した台地上に、廃墟や再建された建物が疎らに散りばめられている。旧市街を足元に見ながらエーゲ海を遥か遠方まで見渡し、南方にはヴロシナス山地が高くそびえる[写真下]。
 その下のトルコ風家屋もあってオリエンタルな旧市街は、中心部から外れているので住宅が多く静かな一角だ[写真中]。ネラジェモスクなど、まだ現役のモスクもある。
 それを抜けると、エネティコ・リマニ(ヴェネチアの港)と呼ばれる、径が百数十メートルしかない小さな旧港に出る[写真上]。
 積み出し港としての機能は、その先の巨大な埠頭に取って代わられたが、ヴェネチアとトルコの入り混じった建物に囲まれた旧港一帯は、タベルナやカフェニオンが並び、砦と並ぶ観光スポットだろう。新鮮な魚を味わいながら、夕暮れの港の雰囲気を楽しんでみたい。