"地中海,イタリア,コルニーリャ,コルニーリア,チンクエ・テッレ,corniglia,cinque terre"
海の上の断崖に乗った小さな村
Corniglia
コルニーリャ
(イタリア)♦

じんまりとして、寒村であったかつての村落の面影が、チンクエ・テッレで唯一保たれているのが、コルニーリャだ。世界遺産に指定されてごった返すようになったほかの村と比べ、海に面した高さ97Mの断崖の上にあるので村に鉄道や遊覧船が入ってこないためか、落ち着いた感じがする。
 海沿いに一塊のレンガを置いたかのような、細長い高台の上に目抜き通りが一本、その両側の食堂や商店が並んでいる。教会前の小広場のバールに集まる人々の顔つきもどことなく穏やかだ。
 この通りは、海に面した断崖で途切れる。僅かなテラス状のスペースで老人が海を眺めている。

 町並みのもう一方は山の斜面まで続いていて、少しブドウ畑のほうへ足を伸ばすと、村の集落が見渡せる[写真下]。
 また断崖上に絶妙のバランスで配置された集落を眺めて楽しむなら、村々を結ぶ遊覧船に乗ると良い。村に寄港しないのは言うまでもないが、近くで見る絶景に、思わず身を乗り出してしまう[写真上]。
 コルニーリャへは、近くの海岸沿いの鉄道駅から歩いて登るか、国立公園利用者用の連絡バスが利用できる。