２棟の建物をつなぎ合わせてホテルに改装

ロヴェニアの美しい港町ピランの中心、タルティーニ広場。ホテル・ジュセッペ・タルティーニは円形の広場に面したミドルクラスの新しいホテルだ。ジュセッペ・タルティーニは内装、設備とも新しく、恐らくスロヴェニア独立後に開業したのだろう。社会主義が４７年間続いた旧ユーゴスラビア諸国のホテルには古いものが多く、高級ホテルでも意外と痛みが激しいことが多いなか、安くて快適なこのホテルは値打ち感がある。もともと存在したピンク色の建物と隣の白い建物の２つを改造してつなぎ合わせた独特の構造を取っているが、ホテル内に入ると、廊下のつなぎの部分にわずかに傾斜があること以外は違和感はない。

継ぎ目部の部屋には素晴らしいテラスがある

ぎ目の部分に設けられた、台形型の部屋がお勧めだ。狭いツインのつくりではあるが、この部分の部屋だけにつけられた小さなテラスから見おろす景色は絵のように美しい。正面の丘の上には聖ユリイ教会の聖堂と鐘楼、その下に広がるタルティーニ広場を行き交う人々。左手には港の風景。特に夕方、まだ明るさが空に残る時間のライトアップされた町の様子は見飽きることがないほどだ。
　観光拠点としても申し分ない。ローカル線のバス乗り場はホテルの目の前にあり、数件隣がコペル銀行ピラン支店（日本円両替可）、ツリストインフォメーションも広場の向かい側にある。レストラン街、スーパー、長距離用バス乗り場も歩いて数分だ。

テラスから眺める夕暮れ時の町の眺めは見飽きない