"地中海,キプロス,北キプロス,サラミス,salamis"
砂の中から現れた古代キプロスの都
Salamis
サラミス
(北キプロス −キプロス)♦
広大なギムナジウム跡、現代のスポーツクラブに近いもの

そらく2000年に渡って栄えていた古代キプロスの都が、前世紀に発掘され、1200年の眠りから覚めた。
 サラミスはそんな感動的な歴史をもった遺跡だ。
 紀元前12世紀の町の創始者テフクロスの出身地が、ギリシア古代史で有名なサラミス島であったことに因み、サラミスと名づけられたと言う。

敵に落とされたのか、どの像にも首が無い

 ローマ時代、ビサンチン時代の劇場、バジリカ、アゴラ、浴場などが広大な城壁内に点在している。
 それぞれ廃墟となってはいるが、島の首都として繁栄していたころを想像するには十分だ。特に広大なギムナジウム(訓練場、今で言うスポーツクラブのようなもの)の列柱群の数には圧倒される。

 さらに奥へ向かって少しずつ発掘がされているが、大部分はまだ砂の下だ。劇場だけが、掘り起こされ修復を受け、辛うじて当時の面影をのぞかせている。
砂の中から掘り出されたままの部分。発掘はあまり捗っていない様子。

 キプロス島東部にある町は、一番中東に近い。そのため、ペルシア、エジプトなどに次々と襲われ、支配された。
 そして7世紀のアラブ人のカリフの軍の攻撃により滅亡した。住民達は新たにファマグスタの町を興し、町は砂に埋もれていった。