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信じられない程のターコイズブルー
Navagio
Ναυάγιο
ナヴァイオ
(ザキンソス島 −ギリシア)♦♦
信じられないほど美しいターコイズブルーの海

ップレック(shipwreck−難破船)との異称を持つナヴァイオは、ギリシアを代表する絶景の一つだ。
 イオニア海のザキンソス島は、大規模な遺跡は殆どないが、海とビーチの美しさで有名なナチュラルアイランドだ。特に西側は断崖絶壁が続き、人を寄せ付けない。
 その断崖の間の小さな入江に、白砂のビーチが点在する。回りを崖に阻まれて、ヨットやビーチツアー船しか訪れることができない隠れ家だ。
 なかでも飛びぬけて有名なのがナヴァイオだ。何しろその鮮やかなターコイズブルーの海の色は、とても人工的としか思えないほどの鮮やかさだ。崖に剥き出しの花崗岩が波に削られてできた白砂が海中に流れ出し、押し寄せる波に舞う様子が日光に照らし出され、この信じられない色彩が現れる。
 海の色は、季節、時間、風力、風向、水位によって変化する。季節や時間は、陽射しの向きを決定し、風や水位は、波による海底の砂の巻き上げを決定する。見事なターコイズ[写真上]は、風の強い夏の午前中に現れた。

足もすくむ展望台から200m下のビーチを見下ろす

 ナヴァイオの一番美しい風景は、遥か上方の展望台から眺めるのが良い。深い青色の大海原を背景に、小さな入江の一帯だけが鮮やかなターコイズ(トルコ石)の色彩で強い印象を与えている。
 展望台への道は遠いうえ、分かりにくい。ザキンソス島の中心、ザキンソス港から北へ32kmの小さな村ヴォリメス、そこからアナフォニトリア修道院に向かう田舎道に入り、途中にある小さな分岐の道標に従い脇道に入る。程なく恐ろしい崖に阻まれ道は途切れる。フェンスもない小さな駐車場に慎重に車を駐車して崖の縁まで進むと、空中へ張り出した小さな展望台がある。

イオニア海とは全く違う入江の水の色
 「4人まで」という表示に身もすくむ思いだが、進んでみると、吸い込まれるような青に順番待ちの他のツーリストのことを忘れて見入ってしまう。展望台近くの崖から、松の木にしがみつくように覗き込むこともできるが、くれぐれも自己責任で行動したい。

 ナヴァイオのビーチで泳ぐことも可能だ。陸路で接近することは全く不可能だが、少し離れたポルト・ヴロミ(Porto Vromi/Πόρτο Βρώμη)か、ブルーケーブズにも近いスキナリ(Skinári/Σκινάρι)岬から、有料の送迎船が利用できる。また島を巡るツアー船も運航されている。
 ビーチは崖に抱かれるようなこじんまりした大きさだが、夏の日中は崖越しに陽射しが差し込むが、朝晩は陰になる。夏期の特に午後は混雑するので早めの時間に訪れたい。