"地中海,クロアチア,ロシーニ,オソルシュチツァ,osorscica"
緑の森を抜けてアドリア海の大展望を求めるトレッキング
Osorščica
オソルシュチツァ
(クロアチア)
ガウデント小屋とツレス島の展望

シーニ(Lošinj)島は、大陸から離れてアドリア海の沖合いに浮かぶ緑豊かな島だ。ツレス島に近い島の北部に、オソルシュチツァという山塊がある。登山口のオソル(Osor)またはネレジネ(Nerezine)から、最高峰のテレヴリナ(589M)までの、手ごろな日帰りトレッキングコースとして人気のコースだ。
 地中海の森とアドリア海360℃の大展望とを楽しめる上、途中の展望のよい高台にある田舎屋のような山小屋の魅力も忘れることはできない。
 テレヴリナ山まではどの登山口からでも、2時間〜2時間半なので、元気な人なら半日で十分往復できる。森を抜けて山頂が近づくと、夏の雲ひとつない晴天時はさえぎるものがない日射にさらされるので、帽子、タオル、飲み水の準備は欠かさぬようにしたい。

お茶目なペンキのマーキング
 指導標は少ないが、コースには赤と白のペンキで時々目印が付いている。一応、島の中心の町マリ・ロシーニの案内書でハイキング地図を入手しておいたほうが良いだろう(インターネットでもアクセス可能)。道はよく踏まれて殆どの部分が歩きやすいが、山頂付近は若干ごつごつした石がある。立派なトレッキングシューズに越したことはないが、少なくとも運動靴は履いて行きたい。
 今回は麓の村オソルの観光をかね、オソルからのコースを登ってみた。ツレス島を結ぶ橋の袂から、キャンプ場の中を、道標に従い一直線に山に向かう車道に入る。車道はすぐに未舗装の林道となり、暫くして山に向かう歩道が分かれるのでそれに入る。今回はアプローチ短縮のため車を使ったので、そのまま林道を進んでいった。
 クリジッツァ(Križica)(343M)の東側直下の深いカシの森の中の谷状の地点で、歩道と車道がいったん合流し、登山道はここからガウデント小屋(Dom Gaudent)を経由するものと、クリジッツァに直登するものとに分かれる。

クリジッツァからオソルの村とツレス島を望む

 さらに林道を進むと山の斜面を登るようになり、北の展望が開けてくると、一般車通行止めになる。ハイキング地図で、車道(黄色)が大きく北に回りこんでいる辺りだ。ここに車を置いて10分ほど車道を歩くと、車道とガウデント小屋への登山道が再度交差する。いい加減車道歩きの暑さにうんざりしていたので、森の中の歩道に移ると涼しい木陰の山歩きとなった。約20分で標高276Mのガウデント小屋に出る。
山塊の最高峰テレヴリナ山
 ここからは展望が良い尾根歩きで、気分も晴れてくる。次のピークは山頂に十字架があるクリジッツァだ。山頂からはテレヴリーナが間近に見え、眼下にオソルの村と細長いツレス島、西には大海原が果てしなく続く。
 今回は残念ながら、時間の関係で帰路に着き、同じ道を引き返した。帰り道、ブドウ棚の下での涼を求めて、ガウデント小屋に立ち寄り休憩を取った。涼しいテラスから、木々の間にアドリア海の青が背景のように広がる。休憩専用の小屋らしく、ジープで上がってきた管理人が、飲み物の他、簡単な軽食なら出してくれるようだ。

開けたテラスを持つガウデント小屋
 コースから望む、まるで空から見たようなアドリア海に点在する様々な形の島々を一望にする眺めは、クロアチアならではのものだ。特にロシーニ島は、緑が豊かで山が高すぎず、海岸線の形が美しいので、他の島に比べトレッキングに向いており、全島にルートが整備されている。一つでも歩いてみれば、普通の旅行では味わえない全く違った印象に出会えることは間違いない。