「地中海生活」 1999年 春号 ( 2月12日発行 通算第13号 ) P.4
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 港を見渡せる所まであがってくると、尾根の上に見えていた風車がもう目の前に迫ってきます。
 風車のある一帯は町の中心広場になっており、この島で一軒ずつしかないスーパー、本屋、医者、郵便局、それに土産物屋をかねた数軒の雑貨店が集まっています。

 自動車が走るようになった今ではもう珍しくなったロバが、スーパーの前に繋がれているのを見かけました。
 まだロバで荷物を運んでいる人もいるようです。

 一段ごとに白いペイントで縁取りされデザインされたゆるい階段を上がっていきます。
 この道は昔は荷をつんだロバが行き来してにぎやかだったのでしょうが、いまではお店もすべて車の通れるほうの道沿いにあるため、ほとんど人通りがありません。

 そして風車から城にかけての、港から見て反対側の南斜面がホーラと呼ばれるこの島一番の集落で、古い家々が密集しています。

Top; Skala, Astypalaia
The second; Skala, Astypalaia
The third; Windmill and Kastelo in Chora, Astypalaia
Bottom; Supermarket in Chora, Astypalaia



 曲がりくねった道を、丘の上の城のほうに向かって進んでいきます。
 町のデザインはとてもカラフルで、どの家も強い日差しの中でとても良く映えています。

 道はまるで生き物の様に、方向を変え、太くなったり細くなったりしながら、伸びています。

 しかし城の周りをグルグル回るばかりで、城への入り口が見つかりません。


Top; Chora, Astypalaia
the Second; Chora, Astypalaia
the Third; Chora, Astypalaia
the Fourth; Chora, Astypalaia
Bottom; Chora, Astypalaia

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