レ フカ・オリ山地は、標高約2500メートルに達するクレタの最高峰だ。
ハニアから南に向かう国道は、インブロス付近の820メートル地点で山地を越えて、ヘアピンカーブを連ねながら海岸まで一気に下る[写真下]。
降り立った町が、美しい小さな港町ホーラ・スファキオンだ。スファキア地方の中心地の意味で、スファキアとも呼ばれる。
中世にアフリカとの交易で栄える数千人の町だったが、今はその十分の一の規模に過ぎない。
しかし風光明媚なリゾートとして、またクレタ南部観光の拠点として、夏には賑わいを見せる。
特にここから西は山地が迫り、約30km先のスジャまでは車道がない。そのため海岸沿いは、トレッキングの人気コースとなっている。有名なサマリア渓谷と組み合わせてコースを組む人も多い。
シーズンには客船も運行されるので、秘境を探索してみるのも楽しいだろう。
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