界中のセレブに人気のポルトフィーノ。その魅力を語るキーワードは、「ラグジュアリー」と「カジュアル」だ。一見両立しない二つの要素を合わせ持つこの村のキャラクターは、村自体をテーマパーク化するという前代未聞の試みによって成し遂げられた。
70年以上前から法律で、村の許可なしに新築や増改築を禁じてきたというから驚きだ。壁の色一つでさえ、塗り直しはできても許可なく色の変更はできない。
僅か数軒しかないホテルは、既存の建物の内装だけ変えて、奥や山中の目立たぬ位置でひっそり開かれている。法律ができる前から港で営業していた一軒の旅館「アルベルゴ・ナツィオナーレ(Albergo Nazionale)」だけが、唯一の例外だ。 その結果、100年前の鄙びた漁村が、まるごと保存されている。 |
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のリゾートについて語るには、ホテル「スプレンディード」を抜きにしては語れない。
他の地中海の隔離されたラグジュアリーリゾートと違って、この村では最低でも1泊10万円以上は必要なセレブのリゾート品質を享受しながら、同時に肩肘を張らないカジュアル感覚で過ごすこともできる。まさにそれが、人気の秘密というわけだ。
村は、鉄道が通る近くの町サンタ・マルゲリータ・リグレと、バスや船で結ばれている。港に朝一番の船が着く9時半に、静かだった村に活気が訪れる。春から秋にかけての天気のいい日には、小さい村の広場や路地は人で溢れ返る。 ショップもレストランも一般客向けの店であれば、観光地価格としては普通の範囲なので心配せず入ってみるとよい。店を覗きながらでも、村を一巡りするには小一時間あれば十分だ。 |
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の後は、城へ向って遊歩道を歩いていこう。港を眺めながら緩く坂を登る道を取るか、港に沿って海岸を進み最後に急な登りを取るか、いずれにしても10分もかからず、サン・ジョルジョ教会前のテラスに出る。灯台のある細い岬の山の上に乗った位置にあり、東にはポルトフィーノの均整の取れた村の全景が、西には青い海と荒々しく切り立った崖が展開し、どちらも素晴らしい眺めだ。
足元に扇形を描いて連なるポルトフィーノの家並みと、それに同調するように弧を描いて停泊するクルーザーの数々。周辺の海岸線や背後の山々に点在する、豪華なヴィラ。 中でも一番大きいものが、旧バラッタ邸、現在のホテル・スプレンディードだ。そして背後には、リグリアの海岸線と山並みがどこまでも続いている。
水際に並んだリストランテのテーブルについて、闇の中で微かに揺れる水面の音を聞きながら魚介料理を味わえば、昼間とは別世界だ。
--> http://www.comune.portofino.genova.it/home/
--> Domina Home Piccolo(地中海生活 −Hotels "Domina Home Piccolo" より) |