"地中海,スペイン,アンダルシア,トロフ,torrox"
海岸に近いのに観光化を受けていない白い町
Torrox
トロフ
(スペイン)

やかなコスタ・デル・ソルの海岸から2kmあまり下がった丘の上に、トロフという変わった名を持つ町がある。
 アンダルシアでは、アラビア語とスペイン語が複雑に入り混じった独特の言葉が話されており、中でもアラビア語由来の'x'の発音はケースバイケースで、この町の名では「フ」に近い音で発音されるらしい。
 トロックスとの読み方もあるらしく、スペインではよくあることだが、個人や方言により発音が異なり、どれが正しいのか判別がつかない。
 トロフはこの地域でも最古の町のひとつで、約3000年前のフェニキア人またはギリシア人の植民都市にまで遡ることができ、塔を意味する名の通り、海岸を見張るのに相応しい眺めの良い丘の上に町が築かれている。
 海につながる谷から山の上まで広がる小さな旧市街は、エンカルナシオン教会を中心に広がるこの地域ならどこにでもある白い村だ。特別な物があるではないので、観光客の姿は見かけない。
 しかし町の上まで上がれば、海の青さと町の白壁が美しいコントラストを見せる。