松林の下の涼しげな一軒家 | ||||||
のエオリエ諸島には、美しい島のスローライフを求めてヨーロッパじゅうからお金持ちが集まってくる。物価は高く、レストランも、美味しい店が値段も良い店が少なくない。
バス終点のすぐ近く、すこし奥まって立つのがペンションとレストランを兼営している「ア・カンナータ」である。松林の中に立つ一軒家で、レストランはペンションの建物の裏側、すなわち海側にあり、どこからでも入ることができる。 エオリエ風の大きく張り出した庇の下は、風が抜けるオープンな空間で、日差しを避けるための白い布が涼しげだ。
ここではやはり新鮮な海の幸を使った手作り風の郷土料理を楽しみたい。まずはタコのサラダにコッツェ(ムール貝)のマリネから始めよう。どちらも良くあるメニューだが、素材が勝負の逸品だ。美味さが断然ちがう。 |
地元の素材とレシピにこだわったスローフード | |||||||||
スタやリゾットは、市販の物を使っているのに、新鮮な材料をふんだんに使った手作りソースで仕上げれば、十分に美味しい。カンナータ風マッケローニは、トマト、ナス、松の実、リコッタチーズをたっぷり使って仕上げたソースで和えた、懐かしさを感じるスペシアリテだ。
シンプル・イズ・ベストの見本のような一品だ。
この島で取れる有名なデザートワインのマルヴァジア。これを良く冷やしたグラスでいただく。お供はやはり土地で取れるアーモンドを使ったビスコッティのスピッキテッダだ。ヴィンコット(ブドウを煮詰めた甘味料)を加えているので、少し黒味ががっていてコクがある。
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