古代から中世の痕跡を残す修道院に泊まる | |||
代を越えた歴史を肌で感じる宿として、メリダの修道院を再生したパラドールは面白い。
外観は極めて質素かつ機能的な方形の白壁建物で、飾り気のない入口は市内の一般住宅と大きな変わりはない。 ドアの上の明り採りの窓と、その上に鳥の巣を被った白い鐘楼が頭を覗かせてい る。 しかし中に入ると、一転して時を経て黒味掛かかった木製の調度品、歩かれて磨き込まれた赤茶色のタイルの床が暖かく迎えてくれる。 左右には旧礼拝堂と小部屋とがあり、それぞれ趣の異なるサロンとなっているが、中世そのままの飾り気がないのに質感のある雰囲気は、新しいホテルには真似できないものだ。 正面のレセプションの右奥は、老舗の店内ように木とタイルとで美しく彩られたバールになっている。青い小さなアクセントタイルが印象的だ。
中庭を囲む建物の石柱の中には文字が刻まれているものもあり、イスラム到来の前に栄えた西ゴート王国時代(6世紀頃)の貴重なゴート文字も含まれている。 |
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旧修道院ならではの人間的でゆったりした作り | |||
道院の建物をそのまま使っているため、建物の配置は複雑で、客室の形も画一的ではない。
市街地の狭い敷地をうまく使って、建物脇の庭園には小さいながらプールがある。 長さ15m程度のサイズと混雑のため、泳ぎには使えないが、暑い夏の午後に、体を湿らすにはちょうど良い。 |
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郷土色が感じられる気さくなレストラン | |||
ストランは1階の奥の方にあり、壁やボールド天井の白とアンティーク風の黒木の色とでシンプルな修道院の食事を演出している。
Parador de Mérida(パラドール・デ・メリダ), |