海とトンノ(マグロ)がホテルのテーマ | |||||||
ンノ、すなわちマグロは、シチリアを語るとき欠かすべかざる存在だ。特にトラーパニを中心としたシチリア西部は最近まで県の産業を支える大黒柱だった。その加工場や宿舎などの施設を活かして、海とトンノ(マグロ)をテーマとしたラグジュアリーリゾートにリノベーションした。それがトンナーラ・ディ・ボナジアだ。
敷地内には必要なリゾートに必要な全てが揃っている。そのためホテル棟の他、割安な長期滞在用アパート棟もあるが、やはりここでは海の見えるホテルの一室に泊まりたい。 |
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ゆったりしたテンポのリゾートライフ | |||||||
こでの一日は、朝靄に包まれたサン・ヴィート岬の風景で始まる。リゾートシーズンであれば、まずは朝食で暑い一日を乗り切るスタミナをつけておきたい。ホテルの朝食はそれに答える立派なものだ。
中庭の一角には礼拝堂があり、祭りの神輿が置かれている。祭りの当日、近辺を練り歩くのかもしれない。
さらに日差しが強くなってきたので、プールに移動しよう。 ボナジア湾を望む一段高い位置にあるプールサイドのリクライニングチェアに寝そべれば、プールの水色と海の紺碧とのコントラストが美しい。タオルや飲み水を配るスタッフが時々回ってくるのでありがたい。 プールに飽きたら、目の前の海で泳ぐのも良い。
休憩なら、プールサイドのカフェがあるので、ここで一日を過ごす宿泊客は多い。
もっと大きなビーチで過ごすなら、ここから車で1時間弱の、サンビート・ロ・カーポの砂浜がいい。どこまでも続く白砂の美しさは、シチリア一といわれている。 またホテルの真上の山上都市エリチェの観光や、トラーパニの市内や塩田など、近くの見所を巡るのも良いだろう。 |
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魚と共に過ごす夕べ | |||||||
方の涼しい時間、あたりが暗くなり始めた頃、メインイベント目当てに客が三々五々中庭のカフェの前に集まってくる。ホテルの象徴となっている塔、これはかつて望楼として使われていたが、現在ホテル専用のマグロ漁博物館になっている。そのツアーが始まる時間なのだ。
塔の中は何層かに区切られており、シチリア独特のマグロ漁「マッタンツァ(mattanza)」の仕掛けや方法、道具の展示など、一部始終を知ることが出来る。説明が、「日本人の需要に応えマグロを取り過ぎたため資源が枯渇し、今ではマグロ漁も産業も滅んでしまった」というくだりになると、
さらに説明は塔の屋上に場所を移して続く。ここから見る景色は本当に素晴らしく、ティレニア海の青、海岸の廃船、サンビート・ロ・カーポの岩山へ続く海岸線、切り立ったエリチェの山塊、そして沈み行く夕日。大自然の雄大さを十分に感じられるひと時だ。
のホテルもまた美しい。中庭から塔や建物を見渡すと、暮れなずむ紺碧の空と黄色くライトアップされた建物との光景が、日中とは全く異なった色彩感覚で私たち迎えてくれる。
メニューはアラカルトの他、長期滞在者が飽きないよう必ずその日のスペシアリテが加えられている。ホテルのコンセプトに則った魚中心の料理であることはいうまでもない。 調理技術は平均的レベルなので、イタリアの真髄を味わいたいなら、魚料理のレベルが高いトラーパニ市内までホテルの送迎車(有料)で出かけることもできる。
就寝前、部屋に戻ると枕元にはメッセージカードを添えた小さなお菓子が。そんなちょっとした心遣いがもあって、ゆったりとした気持ちで眠りに着くことができる。 |
Tonnara di Bonagia(トンナーラ・ディ・ボナジア),
Piazza Tonnara, Bonagia, Valderice 91010(TP), ITALY
(-->地図36)
Tel: +39 0923 431111
Fax: +39 0923 592177
e-mail: reservation.ton@framon-hotels.it
ホテルURL: http://www.framonhotelgroup.com/it/valderice/tonnara_di_bonagia/index.html
紹介URL:
部屋代: 117-162ユーロ(スタンダード・ロー〜ハイシーズン)(朝食込)
代理店: http://www.framonhotelgroup.com/(フラモンホテルグループ)
営業期間: 通年
レストラン: 併設
カード: 可
トラーパニ市内からタクシー約15分(10km)、トラーパニ空港から9km、パレルモ空港から92km
2006.5.7掲載