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サロニコス湾に近いアテネ郊外にある、のどかな佇まいの修道院
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モザイクは、ローマ帝国から受け継がれたビザンティン帝国の偉大な芸術の代表として知られている。しかしモザイクが煌びやかだった中世に廃れたアテネ市内には目ぼしい遺産が無い。
世界遺産にも指定されたダフニ修道院(ギリシア語では「ザフニ」)は、市内から約10kmほどで手軽に訪問できるビザンティン遺跡だ。
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ドーム下を覆う見事なモザイク
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5世紀に旧アポロン神殿跡に最初の聖堂が作られたが、十字軍の侵攻以後はカトリックの勢力下に置かれていた。イスラム教のトルコ支配下で、再度ギリシア正教の修道院に戻された。カトリック教徒のヨーロッパ人とは違い、トルコは当時、ギリシア人の正教信仰を認めていたのである。
聖堂の規模は特に大きくはないが、数々のドームや柱を被う金や色とりどりのモザイクが見事だ。アテネ周辺は地震が多く損傷が進んでおり、1999年の地震では大きな被害を受けた。現在(2007年5月)、長期修復中のため内部の公開が中断されている。
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