そらく2000年に渡って栄えていた古代キプロスの都が、前世紀に発掘され、1200年の眠りから覚めた。
ローマ時代、ビサンチン時代の劇場、バジリカ、アゴラ、浴場などが広大な城壁内に点在している。 それぞれ廃墟となってはいるが、島の首都として繁栄していたころを想像するには十分だ。特に広大なギムナジウム(訓練場、今で言うスポーツクラブのようなもの)の列柱群の数には圧倒される。 さらに奥へ向かって少しずつ発掘がされているが、大部分はまだ砂の下だ。劇場だけが、掘り起こされ修復を受け、辛うじて当時の面影をのぞかせている。
キプロス島東部にある町は、一番中東に近い。そのため、ペルシア、エジプトなどに次々と襲われ、支配された。 そして7世紀のアラブ人のカリフの軍の攻撃により滅亡した。住民達は新たにファマグスタの町を興し、町は砂に埋もれていった。 |