"地中海,クロアチア,モドゥラ・シュピーリャ,Modra Spilja,青の洞窟,Bisevo,ビシェボ,ビシェヴォ"
クロアチアのビシェヴォ島にある、知られざる「青の洞窟」
Modra Špilja
青の洞窟(モドゥラ・シュピーリャ)
(ビシェヴォ島 −クロアチア)♦♦
青の洞窟(Modra Špilja

秘的な青色の世界。「青の洞窟」といえば、イタリア・カプリ島のGrotta Azzurra(グロッタ・アッズーラ)が有名だが、ここアドリア海に浮かぶクロアチアの小島Biševo(ビシェヴォ)島のModra Špilja(モドゥラ・シュピーリャ)の素晴らしさも、それに負けてはいない。この知られざる青の洞窟モドゥラ・シュピーリャは、カプリ島のグロッタ・アッズーラと同じく、クロアチア語で青い洞窟を意味している。ビシェヴォ島はクロアチア沿岸の島の中でも最も離れた島の一つであり、ダルマチア中部の中核都市スプリットの沖合い約80kmに位置する人口20人の小島である。近くの他の島と同じように周りは崖に囲まれていて、無数の洞窟が見られる。

小船に乗り換える

 不思議な青い光は、晴れた夏の日の午前11時〜12時頃にだけにみられる現象だ。洞窟の入口には10人乗れるかどうかの小さな手
入り口は狭い
漕ぎボートが待っており、それに乗り換えて内部へ進んでいく。入口はとても狭く、船頭さんの注意で、身をのけぞらせながらくぐって行く。暗闇でよく見えないが、入口から差し込むかすかな光で様子を察することができる。内部の天井は意外と高く、空洞になっているようだ。青い光に誘われて洞窟内を回り込んでいくと、目の前に青い世界が広がった!

海のレンズを通して青い光だけが差し込んでいる
 青の洞窟はボートでくぐって入る小さな入口の他、海面下に大きな光の取入口を持っている。太陽光は夏の11時〜12時にある特定の角度でそこから入り込み、海底に敷き詰められた地中海のの真っ白な砂に反射して洞窟内に差し込んでくる。そのとき波長の長い赤や黄色は水に吸収され、青い光だけが海水を通過してくるのだ。

 ビシェヴォ島への定期船はない。約10キロ離れたヴィス(Vis)島のコミージャ(Komiža)や約40キロ先のフヴァール(Hvar)島などからの乗合クルーズ船で訪れることができる。イタリアのペスカーラから高速船で、コミージャへは4時間(週1便・夏期のみ)、フヴァール島へは4時間半(週3便・夏期のみ)。クロアチアのスプリットからはヴィス、フヴァール両島へ毎日船便がある。