「地中海生活」
2001年 春号 ( 2月12日発行 通算第21号 )
MAP & TRAVEL
THE MAP OF ANTALYA
本文に登場する町
その他の主な町
トルコ全図
トルコ南部・地中海沿岸地方について
概要
歴史
旅行の季節
旅行日数
行き方
ホテル
ことば
その他の見どころ
トルコの情報、参考書籍など
概要
トルコは東西に長い大国で、地中海に面しているのは、マルマラ海に面したイスタンブル近郊、エーゲ海に面した西部、東地中海に面した南部になります。
トルコ南部の地中海沿岸は中心地から離れ地中海の自然が豊かであり、ドイツ系ヨーロッパ人を中心にリゾートとして人気があります。夏季には白人だけのリゾート村まで出現するほどです。また同時に古代の様ざまな王国の遺跡が手付かずに残っており、貴重な文化遺産が数限りなくある地域でもあります。街中にさりげなく紀元前の遺物が存在し、古代は教科書の中ではなく現代の一部となっています。
トルコはイスラム教国としての歴史が比較的浅く、キリスト教時代以来の文化もまだ根強く残っています。ワインなどの酒を楽しみ、またクリスマスを祝う人も少なくありません。日本における仏教寺院のように、町の中のモスクの存在感は「一応ある」という程度で、リゾート地であれぱ、時間毎に放送で流れるコーランがなければイスラム国だとは気づかないほどです。他国のイスラム教徒はトルコを「堕落したイスラム」と呼びますが、逆に日本人にとって比較的過ごしやすい国といえるでしょう。
またトルコは地中海では唯一アジア的色彩が混ざった文化を持つ国であり、特にイスタンブールを離れてはるか東方に位置するこの地域の水辺の風景や町の様子は、どこか東南アジア的な雰囲気すら感じさせ、エキゾチックな雰囲気が欧州人に人気となっています。
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歴史
世界でも最も古い歴史を持つ地域の一つであるトルコの中で、南部地方は比較的新しく、紀元前10世紀頃からのギリシア人の植民により、歴史時代に入りました。
大陸系のペルシア人の圧迫を受けながらも、海にまで迫る山岳地帯に囲まれたリキア地方は、独自の文化と力を保ちつづけ、全地中海地域の中で一番最後の、紀元43年までローマ帝国の支配を拒みつづけました。また平野部に位置するアンタルヤはギリシア人植民地として開かれましたが、ペルガモン王国の拡張により紀元前2世紀にアッタレイアとして発展を始め、すぐにローマ帝国に組み込まれました。
ローマ帝国(〜ビサンツ帝国)の時代は長く続きましたが、11世紀にセルジュクトルコがこの地を支配します。ビサンツ帝国は一度は奪還に成功しますが、13世紀以後トルコ人の領土となっています。イヴリ・ミナーレが建設されたのもそのときのことです。
紀元前からここに住むギリシア人はイスラム化後もトルコ人と共存して住みつづけましたが、1922年のギリシア・トルコ戦争以後国外追放され、完全なトルコ化が成し遂げられました。
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旅行の季節
典型的な地中海性の気候のため、夏は大変暑く平均で30℃前後、最高で40℃くらいになる日もありますが夜は快適です。それでもやはり夏がリゾートで込み合う季節です。暑い日ざしと青い海を求めてトルコ全土から、欧州から、人々がやってきます。冬は平均10℃前後と比較的温暖ですが、雨の多い気候となります。
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旅行日数
アンタルヤ市内の見学は、できれば1〜2日かけたいところです。周辺の遺跡には、世界的にも素晴らしいものが多く、きわめて重要なところを見て回るだけで1週間はゆうにかかります。時間的余裕がない場合は、いくつかピックアップしてみるしかありません。またカレとケコヴァ島・カレキョイは日帰りで回ることが可能です。
ただし公共交通機関は不便であり、レンタカーを使うか、タクシー・船などをチャーターするのがベストです。またツアーに参加すれば大変効率的です。
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行き方(交通)
トルコは地中海の中でも最も東に位置し日本に近い国の一つであり、時間的にはトルコ直行便か、モスクワ経由が最短となります。ヨーロッパ経由の場合、接続によっては翌日着となります。
アンタルヤは有名なリゾート地であり、主要都市から多くの国際便があります。
なおスケジュールは2001年夏期のものです。
アンタルヤへ
トルコ航空利用(月・火・金・土・日曜発のみ、ただし月・金・土は関空乗換)
東京13:10→イスタンブル19:45 乗継 イスタンブル21:40→アンタルヤ22:55
アエロフロート・ロシア航空利用(毎日)
東京12:00→モスクワ17:05 乗継 モスクワ20:55→アンタルヤ23:10
アンタルヤ近郊の交通
バスターミナルから各方面へのバスが数多く出ています。カレへは約3時間。カレからミュラまではタクシーでわずかの距離です。
ケコヴァ、カレキョイへはツアー船、チャーター船を使います。ウチャウズまでレンタカーまたはタクシーで入り、船をチャーターする方法、カシュからツアー船を利用する方法が一般的です。カレの港からも船のチャーターが可能とのことです。
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ホテル
アンタルヤはトルコ有数のリゾートでホテルは数多くあります。特に旧市街(カレイチ)には風情のある快適なホテルがいくつか有りお勧めです。港の眺めの点では、ここで紹介したトゥタフ・トゥルク・エヴィ・オテレリが最高です。城壁がホテル内部にあるため、気軽に景色を楽しむことができます。
また近くにはリゾートホテルやビレッジが多く、リゾートライフを楽しめます。
カレの町にはホテルがあります。ウチャウズまたはカレキョイには整ったホテルはありませんが、宿泊は可能です。
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ことば
トルコ語が話されます。ただしここで紹介する観光地では、概ね英語が通じます。
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ここで紹介しなかったアンタルヤ近郊の見どころ
この地域は遺跡の宝庫です。日帰り圏内だけでもローマ時代ならテルメッソス、スィデ、アスペンドス、ペルゲ、リキアの遺跡ならアリカンダ、オリンポス、ファセリスなど、素晴らしい遺跡に事欠きません。さらに東へ進めばビサンチン、セルジュク時代の遺稿が、西へ進めばリキアの都市群が続き、差し詰め遺跡街道といったところです。
また自然の美しさは折り紙つきで、誰もいない美しい白砂のビーチが山影に連なっています。そこで一日をのんびり過ごすのも大変な贅沢です。
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