「地中海生活」
1998年 夏号 ( 5月12日発行 通算第10号 )
MAP & TRAVEL
THE MAP OF PAROS
本文に登場する町
その他の主な町
ギリシア全図
ナウッサ(パロス島)について
概要
歴史
旅行の季節
旅行日数
行き方
ホテル
ことば
その他の見どころ
ギリシア全般の情報、参考書籍など
概要
エーゲ海の中心に位置するキクラデス諸島のなかでも中央部に位置するパロス島は、白い家並みと青い海と空、それに黄土色の山肌のコントラストが美しい、典型的なキクラデスの島です。
円形に近い比較的大きな島で、中央部のプロフィティス・イリアス山は標高771メートルに達しており、各方向になだらかな斜面が海岸まで続き、ぶどう・オリーブ畑となっています。また海岸にはよいビーチが多数あります。
大きな町は島の中心地パリキアと漁村のナウッサです。いずれもその町並みは美しく、特にパリキアの旧市街、ナウッサの漁港周辺は絵になる風景です。また近くの島、アンディパロス島へはこの島から渡ることができます。
エーゲ海の代表的なリゾートとして観光設備は整っており、ヨーロッパから多数のツーリストが押し掛けますが、日本語のガイドブックに詳細な記載がされていないためか、日本人観光客は多くは見かけません。
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歴史
古代ギリシアで多用された大理石の大産地として知られたパロス島は、他のギリシアの島々とともにアテネ、ローマ帝国、ビサンツ帝国という歴史を歩んできました。
十字軍の通過後の数百年は、ベネチア共和国とトルコ帝国の間で帰属が争われ、1830年に本国と同時に独立を取り戻し、現在に至ります。
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旅行の季節
他のエーゲ海の島々と同じく、夏は地中海性の晴れた暑い日が続きますが、湿度が低く、木陰や夜間はしのぎやすくなります。春、秋は一番島が静かなシーズンですが、ホテルや飛行機、船は少なくなり注意が必要です。冬は海、空とも荒れ交通が遮断されるときがあるほどです。ホテルやレストランは休業するところが多いので注意が必要です。
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旅行日数
パロス島の主な見どころは、パリキア、ナウッサ、レフケスなどの町、それにこの島からしか行けないアンディパロス島の見学となるでしょう。従ってフルに活動すれば3日で見ることができないわけではありません。ただどちらかといえば、保養目的でのんびり過ごす方がふさわしいゆったりとした雰囲気を持っており、1週間くらいゆっくりするのもよいかもしれません。
また近隣にある島の数は、主なものでも20以上はあり、それらをめぐる旅をするのなら、かなりの日程が必要です。
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行き方(交通)
日本からパロス島に行くには、ギリシアの首都アテネから飛行機で行くのが最も速い方法です。パロス空港は島のはずれにあるため、タクシーで町まで出ることになります。
ギリシアへの直行便はありませんので、アジアかヨーロッパの都市で乗り換えとなります。ヨーロッパ乗り換えの場合、ほとんどの場合、運賃が割り増しになります。
なおスケジュールは1998年夏期のものです。周辺の交通は、冬期はかなり減便になります。ここでは夏期を前提に説明いたします。
パロス島へ
現地まで機中泊か、中継地のいずれかでほとんどの場合1泊することになります。またアテネ空港まではヨーロッパ料金に加えて追加料金がかかる航空会社が多いのでご注意ください。
KLMオランダ航空利用(月・火・木・金・土曜発のみ)
東京12:30→アムステルダム16:45 乗継 アムステルダム19:25→アテネ23:25 乗継 アテネ6:15→パロス7:00
エールフランス航空利用(月・火・水・木・土曜発のみ)
東京21:55→パリ4:25 乗継 パリ9:45→アテネ14:00 乗継 アテネ16:40→パロス17:25
アテネからパロス島への飛行機は特に夏季は込み合い取りにくいので、アテネ付近の港から出る船を利用するのも方法です。高速船ならラフィーナ港から3時間半、フェリーならピレウス港から5時間で、昼行、夜行ともにあります。特に豪華フェリーで特等船室を使っての旅は、エーゲ海クルーズの気分を味わうことができおすすめです。
ただし冬は海が荒れ、船の回数も減るので注意が必要です。
島内の交通
島内の各町およびビーチの間はバスで結ばれており、便数も少なくとも1時間に1本程度はあり、便利に利用できます。
またタクシーは台数が少なく、他の客と乗り合いになることもありますが、つかまえることさえできれば、安くて早いため大変便利です。
周辺の島への交通
すぐ隣の島、アンディパロス島へは、パロス島の対岸の村プンダから頻繁に渡船が出ています。またパリキアからも1〜2時間毎に船が出ています。その他周囲の20以上の島への船便があります。ミコノス、サントリーニ、ナクソスをはじめとする主な島には毎日船便があります。
航路や、スケジュールは変更があるので、だいたいの情報は毎年発行されるトーマスクック社の
Greek Island Hopping
最新版で得られますが、現地で確認するのが望ましいです。事前に予約してでも確実に他の島に行きたい場合には、フライトのある島ならば費用はかかりますが、アテネ乗り換えで飛行機を利用するのがよいでしょう。
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ホテル
夏期は観光客が集中しますが、ホテル(朝食付)や貸しアパート(部屋貸しのみで朝食なし)が多いため宿泊場所が全くないことはないでしょう。ただ眺めのよい部屋などは現地エージェンシーなどに事前に予約しておく必要があるかもしれません。
貸しアパートは長期客が優先ですが、短期でも空きさえあれば泊まることができます。場合によってはホテルよりも家具も質がよく間取りもゆったりしており、しかも割安なため、食事のサービスは外食または自炊すると割り切れば、全く問題ありません。一般にレストランはホテルに併設のものよりも町中で探した方が安くておいしいところが見つかります。
またホテルに宿泊の場合、ホテルは町中よりもビーチに多いので注意が必要です。ビーチのホテルは泳ぐには便利ですが、町からかなり離れていることも多く、その場合ショッピングや観光には向きません。
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ことば
一般的に通用するのはギリシア語のみです。ただし、ホテル、レストラン、空港など観光に携わる人は英語を理解しますので、とりあえず英語のみで旅行することは可能です。ただしギリシア文字は知っていた方が何かと便利でしょう。
ただしタクシー運転手や、パリキア、ナウッサなど以外の小さな村のホテル、レストランなどではギリシア語しか通じません。ギリシアの庶民的なレストランでは厨房に入って品定めをすることはルール違反ではないので、注文に困ることはありません。また学生さんは日本人と同じくある程度英語を理解する人が多いようです。
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ここで紹介しなかったパロス島の見どころ
島の中心地パリキア、山の中の町レフケス、すぐ隣の島アンディパロス島などは欠かすことの出来ないポイントです。他にも美しいビーチがいくつもあります。
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